外壁材の種類はなにがある?基本の7種の特徴
外壁材には、主に7つの種類があります。どの外壁材が使用されているのかによって、メンテナンスの時期や方法が異なります。そのため、自宅に使われている外壁材の種類を知っておくことは大切です。
今回は、外壁の基本7種類について、特徴を紹介していきます。
窯業系サイディング
窯業系サイディングは、セメント質と繊維質などの材料を、板状にしたものです。日本の住宅の約8割に使われている、もっともメジャーな外壁材です。
コスト的にも機能的にも優れていますが、板状のものを貼り合わせるため、継ぎ目にコーキングする必要があります。コーキングが劣化すると、水がしみ込む可能性があるので、7〜8年周期でメンテナンスが必要です。
金属系サイディング
金属を薄く加工して模様を施し、断熱材を裏張りしたのが金属系サイディングです。窯業系サイディングに次ぐシェア率で、日本の住宅の1割程度に使用されています。
金属には、亜鉛メッキ鋼板やガルバリウム鋼板、アルミニウム合金、ステンレス鋼板などが使用されています。耐久性は、使用されている金属によって違いますが、メンテナンスの周期は10〜15年と長めです。
樹脂系サイディング
樹脂系サイディングは、塩化ビニールを主原料としており、窯業系と比較すると10分の1の重さしかなく軽量です。窯業系と異なり、顔料を原料に練り込んで色づけされています。そのため、基本的に塗装メンテナンスは必要ありません。
樹脂でできているので耐火性がなく、カラーバリエーションが少ないので、日本では普及率が低いことが特徴です。メンテナンス周期は10〜20年と長いこともポイントです。
木質系サイディング
表面に無垢の木材を使用したのが、木質系サイディングです。防水性と耐久性を高めるために、表面には塗装を施されていることがほとんどです。
木材を使用していますが、近年は防火性を高めたものも増えてきました。断熱性に優れているうえ、自然の雰囲気を演出できることがメリットです。防水性を保つために、7〜10年周期で塗装メンテナンスが必要です。
モルタル
砂とセメント、水を混ぜ合わせた材料がモルタルです。防火性が高く、塗り壁であるため継ぎ目がありません。家の形状を問わず仕上げられることが、モルタルのメリットです。
しかし、職人がコテを使って手作業で仕上げるので、腕によって仕上がりに差があること、コストがかかるデメリットがあります。モルタル自体は耐久性が長く、30年はもつといわれるほどです。塗料の耐用年数にあわせてメンテナンスをすると、さらに長持ちします。
タイル
粘土を主成分とした材料を、板状に焼き固めたものがタイルです。耐久性に優れ、汚れや雨にも強い外壁材です。施工がきちんと行われれば、20〜30年の耐久性があります。
タイルは施工不良があると、浮きやはがれがおこります。目地が深い「深目地」のタイルの場合は、雨水が残って劣化しやすいことにも注意が必要です。目地にコーキングを使用している部分が劣化してきたときには、早めにメンテナンスしましょう。
ALC(軽量気泡コンクリート)
ケイ酸質や石灰質、アルミニウム粉末を原料とした外壁材が、ALCです。とても軽く、断熱性や耐火性に優れています。
しかしALCは多孔構造となっているので、防水性がほとんどありません。仕上げ塗装に防水性を頼っていることから、塗料の選定が重要になります。塗料の耐用年数よりも、早めに塗り直しを行うことがポイントです。
自宅の外壁材のメンテナンス時期を把握しておこう
外壁材は種類が多く、耐用年数もいろいろです。どんな壁材を選ぶにしても、適切なタイミングで適切なメンテナンスを実施することが、長持ちさせる秘訣です。
自宅で採用されている外壁材が、どの種類で、どんなメンテナンスが必要なのか、しっかり把握しておくようにしましょう。