サイディングに塗装は必要なの?劣化症状のチェック方法
現在の日本で、外壁の約7割に採用されているといわれているのが「サイディング」です。質感や色、種類も豊富で家のデザインにあわせて選べるサイディングですが、定期的にメンテナンスをしないと劣化が進んでしまいます。
しかし、サイディングに塗装はどうしても必要なのでしょうか?今回はサイディングに塗装が必要なのか、また塗装時期はどのように判断すればよいのかを解説します。
サイディングに塗装は必要?
サイディングは、塗装をしないと防水性が落ちてしまうため、塗装メンテナンスは必須です。サイディングには窯業系や金属系、木質系、樹脂系と4つの種類がありますが、日本ではほとんどの住宅で窯業系が採用されています。
窯業系サイディングは、セメントと繊維質からできていて、原料自体に防水性がありません。そのため表面に塗装を施さないと、水がしみ込むようになり劣化が進んでしまうのです。
塗装時期の判断方法
塗装時期の判断方法は2つあります。
ひとつ目は、築年数から判断する方法です。一般的にサイディングの塗装の寿命は10年前後とされているので、築後10年が近づいた頃には塗り直しを検討する必要があります。外壁に劣化症状があまり見られないからと先延ばしせず、劣化が見られないうちに早めにメンテナンスをすることが大切です。
ふたつ目は、劣化症状から判断する方法です。次章で紹介するような症状が出ている場合には、築年数が10年に満たなくても、早めに塗り直しをする必要があります。劣化が進むと外壁だけではなく建物自体に深刻なダメージを受ける可能性があるので注意が必要です。
劣化症状のチェックをしよう
サイディングが劣化しているサインとして代表的なのは、以下のような症状です。
- チョーキング現象:壁を触ったときに、白っぽいチョークの粉のようなものがつく現象
- 塗膜のはがれ:耐久性が落ちた、あるいは塗り直しをした塗膜が劣化し浮いてはがれてくる現象
- 色あせ:紫外線や風雨などでダメージを受け、色が薄くなってくる症状
- ヒビ割れ:塗装の耐久度が落ち、ヘアークラックと呼ばれる細かなヒビが入る現象
- カビやコケ:日当たりが悪かったり、湿度が高かったりする場所にカビやコケが繁殖している現象
上記のような症状や現象が現れた場合には、それ以上の劣化が進む前に、早めに塗り直しを計画するようにしてください。
サイディング外壁は計画的に塗り直しをしよう
サイディングは、素材自体に防水性がないため、表面の塗装が劣化すると壁材自体がもろくなり、深刻なひび割れなどのダメージを受ける場合があります。サイディング自体が劣化すると、塗装ではなく壁自体の張り替えが必要になってしまい、大きな出費につながります。
劣化症状が出るまで放置するのではなく、計画的に早め早めにメンテナンスすることが、結果的に長持ちさせることにつながるのでおすすめです。