外壁のコーキングは打ち替えが必須?サインとなる症状や注意点を解説
住宅の外壁では、あらゆる部位でコーキングが使用されています。
コーキングは建物を健全に保つうえで必要な機能を有しており、経年劣化によってその機能が損なわれると、さまざまな影響が現れるため注意しなくてはいけません。
つまり、外壁のコーキングは、劣化で機能を失う前に「打ち替え」を行う必要があるということです。
では、どのタイミングで「打ち替え」を行えばよいのでしょうか?
おもに、寿命といわれている7~10年程度を目安にしておくとよいですが、劣化症状から判断することも可能です。
そこで今回は、住宅の外壁に使用しているコーキングの「打ち替え」をするべきサインについて、その症状とその他注意点などを解説いたします。
<外壁のコーキングは打ち替えが必須な理由>
外壁のコーキングは、いくつかの非常に重要な役割を担っています。
その役割のなかでもとくに重要なのは以下の2つです。
・防水機能
・外壁の動きへの緩衝機能
まずは、雨水が建物の内部へ入り込まないようにするための防水機能です。
雨水が入り込むと、構造部が腐ったり、あるいは雨漏りが起こったりなど、きわめて重大な影響が及ぶこともあります。
そして外壁材や躯体は、大型車両の通行による振動や太陽熱による伸縮などで、日常的に動きが生じています。
これら動きをコーキングの弾力性で吸収し、破損を防止する緩衝機能も非常に重要です。
経年劣化によって以上の機能が衰えると、建物へダメージを与え、耐久性の低下など取り返しのつかない状態に陥ることもあります。
そのため、劣化の状況に応じて打ち替えが必要になるのです。
<外壁のコーキングを打ち替えするべきサインとは>
外壁のコーキングは、劣化の進行とともに何らかの症状が現れるようになります。
打ち替えをするべきタイミングを逃さないよう、劣化症状のサインをチェックしましょう。
打ち替えするべきサインとはおもに以下の通りです。
●ひび割れ
コーキングのひび割れは、弾力性の低下を示すサインです。
雨水を通すようなひび割れでなければ緊急性はありませんが、初期の劣化症状と捉え、打ち替えのタイミングは近いと認識しておく必要があります。
経過を観察しながら、プロの業者に相談してみるとよいでしょう。
●破断、剥離
コーキングが肌別れしている場合やコーキング自体が裂けている場合など、雨水の侵入が懸念される場合は早急に打ち替えが必要です。
すでに雨水の侵入を許している可能性もあり、重要な構造部に深刻なダメージが及ぶと、さらに大きな工事が必要になるケースもあります。
影響を拡大させないよう、プロの業者に建物全体の点検を依頼しましょう。
<外壁のコーキングの打ち替えに関する注意点>
外壁のコーキングは、定期的な打ち替えが必要になります。
とくに全面的な打ち替えをする場合は、高所作業がともなうため足場を設置しなくてはいけません。
そのとき、同様に足場がともなう外壁塗装や屋根塗装などのメンテナンスを、同時に実施すればムダなコストの削減が図れます。
しかし劣化のタイミングにズレが生じると、「まだ長持ちするのにメンテナンスするのはもったいない」ということにもなりかねません。
よって、足場が必要なメンテナンスについては一元的に管理し、できるだけ耐久性を揃えることも重要になります。
またそうすることで、計画的なメンテナンスも可能です。
外部のメンテナンスを一元的に管理できる業者を選ぶこともポイントのひとつになるでしょう。
<まとめ>
外壁のコーキングは、本来の機能が衰えた状態が続くと、建物によって悪い影響が及ぶ可能性がきわめて高くなります。
劣化症状を打ち替えのサインと捉え、症状が進む前にまずは点検を実施することが重要です。
そのうえで打ち替えをするなど、症状に応じて必要なメンテナンスを検討するとよいでしょう。