屋根や外壁にコケ・藻・カビが生えた!対処法や生えにくくする工夫
新築したときや外装リフォームをしたあとはきれいだった屋根や外壁も、経年によりだんだん汚れが目立つようになってきます。しかし、汚れと思っているものが、実はコケや藻、カビだったということも少なくありません。
屋根や外壁にコケや藻、カビが生えてしまうと、見た目をきれいに保てないことはもちろん、放置しておくと外装そのものの劣化につながってしまうので注意が必要です。
そこでこの記事では、屋根や外壁に生えるコケや藻、カビの特徴や、生えてしまったときの対処法、生えない工夫などを紹介していきます。
屋根や外壁の大敵!コケ・藻・カビの違い
まずは、屋根や外壁の大敵ともいえるコケと藻、そしてカビの違いと、それぞれの生えやすい場所を説明します。
コケの特徴
コケは光合成を行う、陸上で育つ植物の一種です。植物なので、生きていくために水分と日光を必要とします。 コケは、劣化したスレートや、水切れがよくないセメント瓦など、屋根に発生しやすいことが特徴です。外壁にコケが発生することはあまり多くありません。
藻(も)の特徴
藻は、コケと同じく植物の一種ですが、水中で育つ点が異なります。コケと同様光合成を行うため、日の当たる水分の多い場所に多いことが特徴です。 藻もコケと同様に、劣化したスレートやセメント瓦の屋根に発生します。また、窯業系サイディングなど、表面が凸凹した水がたまりやすい外壁や、モルタル外壁にも見られます。
カビの特徴
カビは、コケや藻とは異なり植物ではなく、菌類の一種です。光合成をしないので、日の当たらないところにも発生します。 カビは菌類なので日光を必要としませんが、明るい場所でも繁殖が可能です。水がしみ込みやすい木材や、外壁や屋根に生えたコケや藻が枯れたあとなどに繁殖することもあります。
屋根や外壁にコケ・藻・カビが生えた場合の対処法
コケや藻、カビを除去するときには、まずは高圧洗浄機をかけて、ひと通り洗い流します。そのあとに、中性洗剤や家庭用に販売されているコケ除去剤などを使ってこすり落としましょう。
外壁でも手の届く場所や、柄の長いモップで届く範囲なら、上記の方法で、自力で落とすことができます。ただし、重度のコケなどは、家庭用の洗剤などでは落ちません。強くこすりすぎると外壁を傷めてしまうこともあるので、業者に依頼するのがおすすめです。
また、外壁でも手が届かないような高い場所、あるいは屋根に生えている場合には、高所作業になるため転落の可能性があり大変な危険がともないます。脚立などを使ってDIYで落とすことは考えず、初めから業者に依頼するようにしてください。
屋根や外壁にコケ・藻・カビを生えにくくする工夫
屋根や外壁にコケや藻、カビを生えにくくするためにできる工夫を3つ紹介します。
風通しを良くする
コケや藻、カビは、空気が乾燥していると生えにくくなります。外壁のすぐ前にものを置いている、なにかを立てかけている場合には、空気が停滞して湿気がたまってしまいます。壁からはできるだけものを遠ざけて、風通しを良くしてあげましょう。
水はけを良くして水たまりができにくくする
家の周りの水はけが悪くて、水たまりができやすいようなケースでも湿度が高くなってしまうためコケや藻、カビが生えやすくなります。 土にくぼみがあるなら埋める、勾配をつけて水を流れやすくする、雨樋(あまどい)や側溝が詰まっているならゴミを取り除くなど、水がたまらないようにしてください。
屋根や外壁は定期的に塗装メンテナンスする
高圧洗浄機で洗ったり、洗剤で落としたりしても、コケや藻、カビがすぐに生えてくるような場合には、屋根や外壁が劣化し、防水機能が失われていると考えられます。 通常、屋根や外壁材は塗装されているため、塗膜が水を弾いてくれるものです。しかし、経年により塗膜が劣化してしまうと、撥水機能も失われてしまいます。塗膜が劣化し外壁材や屋根材の素地に水がしみ込んでしまい、なかなか乾燥できないことが、コケなどが生えてくる原因です。
塗装の劣化が進んでしまうと、清掃だけではコケや藻などの発生を防げません。やがて屋根材や壁材自体がボロボロになってしまうことも考えられるため、早めに塗り替えを検討しましょう。
外壁や屋根に使用される塗料には、藻やカビを防ぐ薬品が配合されていることがほとんどです。コケや藻、カビが生えることを根本的に防ぐには、定期的に塗り替えメンテナンスをすることが効果的です。
屋根や外壁にコケ・藻・カビを見つけたら早めのメンテナンスをしよう
コケや藻、カビは、湿度が高かったり水分が多かったりしないと生きられません。コケや藻、カビを見つけたときには、塗装が劣化して防水性を保てなくなっている可能性が高いと考えましょう。
このまま放置していると、屋根材や壁材自体が劣化して、葺き替えや張り替えが必要になってしまうかもしれません。早め早めの塗り替えメンテナンスを実施することが、最終的には屋根材や外壁材を長持ちさせることにつながります。