住宅の金属部分の塗装とメンテナンス

こんにちは!イエプラスのスタッフです!
住宅の外回りには、ベランダの手すり、フェンス、階段、庇(ひさし)の下地、雨戸、シャッターなど、さまざまな金属部材が使われています。
これらは住宅に欠かせない存在ですが、雨や湿気、紫外線の影響で錆が進行すると、耐久性や安全性に影響を及ぼすことがあります。
今回は、この住宅の金属部分の劣化の仕組みから、錆止め塗装の役割、素材別の違い、塗料や費用の目安などをまとめました。
もくじ
金属部分が錆びる仕組み
錆止め塗装の役割
錆止め塗装の工程
ステンレス・アルミなどの錆に強い素材の場合
鉄部に使われる上塗り塗料の種類
鉄部塗装の費用の目安
メンテナンスのタイミングとチェックポイント
金属部材の塗装・メンテナンスもイエプラスにお任せください
金属部分が錆びる仕組み
鉄や鋼材は空気中の酸素と水分が反応すると酸化鉄(錆)を生じます。
とくに屋外で使われる鉄部は、雨風や温度差によって表面の微細な傷や塗膜の剥がれから水が入り込み、そこから錆が広がります。
錆は一度発生すると周囲に拡大しやすく、放置すると金属自体を脆くします。
階段やベランダなどでは強度が低下し、場合によっては安全面の問題に発展することもあります。
また沿岸地域では空気中の塩分が鉄の酸化を促進するため、内陸よりも早く錆が進む傾向があります。
塗装による防錆処理は、こうした環境要因から金属を守る意味があります。。
錆止め塗装の役割
金属部分の塗装は単なる見た目の改善だけでなく、表面に保護膜を作り、酸素や水の接触を防ぐ意味もあります。
塗装は一般的に、下塗り・中塗り・上塗りの3層構造が基本になります。
特に金属塗装では、「下塗り」に錆止め塗料を使用し、防錆性能を高めることが多いです。
代表的な錆止め塗料には、以下のような種類があります。
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エポキシ系錆止め塗料:密着性が高く、屋外の鉄骨やフェンスなどに広く使用される。
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変性エポキシ系:湿潤面にも強く、下地処理が難しい場所にも対応できる。
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鉛・クロムフリータイプ:環境負荷の少ない近年主流のタイプ。
近年は環境規制の影響もあり、鉛・クロムフリータイプの塗料が主流になってきています。
錆止め塗装の工程
鉄部塗装では、下地の処理が仕上がりと耐久性を大きく左右します。
主な工程は以下の通りです。
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ケレン作業(下地調整)
ワイヤーブラシやサンドペーパー、電動工具などを使って錆や旧塗膜を除去します。ケレン作業後は、下塗り塗料が下地に密着するよう、除去した錆、埃や油分などを取り除きます。
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錆止め塗装(下塗り)
清掃後、錆止め塗料を均一に塗布します。塗り残しがあると再発の原因となるため、細部まで丁寧に施工する必要があります。錆止め塗料は中塗りの密着性を高めるプライマーの役割も兼ねています。
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仕上げ塗装(中塗り・上塗り)
中塗り・上塗り塗料で防水性と美観を付与します。ウレタン系やシリコン系、フッ素系など、耐候性とコストのバランスを考慮して選びます。
上塗りまで終えたら作業完了となります。

ステンレス・アルミなどの錆に強い素材の場合
住宅に使用される金属部材にはステンレスやアルミニウムの部材もあります。
ステンレスやアルミニウムは、鉄よりも錆びにくい金属のため、基本的に無塗装でも問題ないとされています。
ただ一部、例外的に塗装が必要になるケースがあります。
ステンレスは表面に「不動態被膜」と呼ばれる酸化皮膜を形成しており、これが内部を酸化から守ります。
しかし、塩害地域や排気ガスの多い環境では、この保護膜が傷つき、「もらい錆」や「孔食(こうしょく)」が発生することがあります。
アルミも酸化被膜によって腐食しにくい特性を持ちますが、鉄などの異種金属と接触すると電食が起こる場合があります。
そのためこれらの素材でも塗装による保護は無意味ではなく、耐久性や意匠性を保つためにクリア塗装や専用プライマーを使うケースがあります。
鉄部に使われる上塗り塗料の種類
錆止め塗料の上に仕上げとして塗られる上塗り塗料は、耐候性・光沢・価格で選ばれます。
代表的な種類と特徴は以下の通りです。
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ウレタン樹脂塗料:柔軟性があり、小規模な金属部に向く。
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シリコン樹脂塗料:耐候性に優れ、外装全般で広く採用されている。
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フッ素樹脂塗料:高耐久・高コストだが、メンテナンス周期を長くできる。
住宅の鉄部では、コストと耐久性のバランスが良いウレタン系とシリコン系がよく選ばれます。
またフッ素系の塗料は耐久性が高く耐用年数も長いですが、割れやすく、塗り替えの際に特殊な処理を必要とする場合もあるため、よく考えて使用した方がよいでしょう。

鉄部塗装の費用の目安
金属部の塗装費用は、部位や素材、状態によって異なります。
一般的な目安は以下の通りです。
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鉄部塗装(手すり・フェンスなど)……約3,000〜6,000円/㎡
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鉄骨階段・庇下地などの構造部……約4,000〜8,000円/㎡
錆が進行してケレンや補修作業が多い場合は、これより高くなる傾向があります。
逆に施工範囲が狭い部分は足場を共有できる外壁塗装と同時に依頼することで、コストを抑えられる場合もあります。
これはあくまで目安なので、予算は余裕を持って計算しておきましょう。
メンテナンスのタイミングとチェックポイント
金属部の塗膜は、紫外線や熱変化によって少しずつ劣化します。
次のような状態が見られたら再塗装を検討しましょう。
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色あせ・艶の低下
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塗膜の剥がれや浮き
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錆の点在や広がり
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金属部分の変形や腐食
劣化が進行すると、その分補修にかかる費用もかさみますから、これらの兆候が見られたらできるだけ早めにメンテナンスを依頼してください。

金属部材の塗装・メンテナンスもイエプラスにお任せください
金属部材の塗装は見た目を整えるだけでなく、建物全体の耐久性に関わる重要なポイントの一つです。
錆の進行度や素材の種類、環境条件を正しく見極めて施工することが重要になります。
弊社では外壁・屋根塗装だけでなく、手すりなどの金属部材の塗装も承っております。
家の金属部分の劣化が気になりだしたら、お気軽にお尋ねください。
その他、雨漏りの無料調査、各種リフォームの無料見積りも承っておりますので、相模原市を中心とした神奈川県全域、町田市など神奈川県寄りの東京都内にお住いの方で、屋根、外壁のリフォームをお考えの方はぜひ弊社にご相談ください。
