葺き替え工事のベストなタイミングとは?
こんにちは。イエプラススタッフです。
今回は屋根リフォームの葺き替え(ふきかえ)工事についてお話していきたいと思います。
何気なく住んでいる住宅ですが、住宅の屋根は常に紫外線や雨風の影響を受け続けており、いずれ大規模な屋根の葺き替え工事が必要になってきます。
「突然、高額な屋根のリフォームが必要と言われて困ってしまう…」なんてことにならないように計画的にお家のメンテナンスを進めておきたいものです。
「そろそろ葺き替え工事が必要かな?」と考えておいた方がいい、屋根の劣化状況などをご紹介していきます。
目次
・葺き替え(ふきかえ)工事とは?
・スレート屋根の場合
・瓦屋根の場合
・金属屋根の場合
・まとめ
葺き替え(ふきかえ)工事とは?
屋根の葺き替え工事とは、瓦や金属板など、既存のものを撤去して新しい屋根材に葺き替えることをいいます。
葺き替えは基本的にすべての屋根材に対して可能な工法なので、外観や下地、防水シートといった屋根材を一新することができ、長期耐久が可能になります。
葺き替え工事のタイミングを見極める
葺き替え工事のタイミングは、築年数、劣化状況、トラブルの有無の3点を確認することで見極めることができます。
築年数
屋根の耐用年数は屋根材によっておおまかに決まっており10年くらいで工事が必要なもの、30年程度は使用できるものなど様々です。
また屋根材の下に使用されている防水シートは、屋根材の耐用年数とは異なり、どのような種類であっても20年~30年程度であると言われています。
頑丈な瓦屋根などの場合、屋根材が耐用年数の範囲内であっても防水シートが先に傷んでしまうことがありますので合わせて確認しておきましょう!
劣化状況
屋根の劣化具合はお家が建っている環境によって大きく異なります。
そのため、耐用年数の範囲内でもひどく傷んでいたり、逆に耐用年数を超えていても比較的状態が良いものもあります。
耐用年数だけでなく、実際の屋根の状況も合わせて判断することがとても重要なので、まずは屋根の下から見える範囲だけでもいいので今の状態をチェックしてみましょう。
トラブルの有無
屋根のトラブルで最も多い雨漏りや台風後の損傷などでしょう。
天井に雨漏りが見つかる場合や、台風の後などに屋根の一部が大きく損傷してしまった場合には耐用年数などに関わらず工事を検討しましょう。
天井に雨漏りがあると、屋根材の下にある防水シートまで水が染み込み、下地まで到達していることになります。
そういった場合は葺き替え工事でないと対応が難しいです。
その他にも、雨音が大きい、結露がひどいなどの悩みがある場合には、屋根材の種類を変えることで解消できる場合もあります。
それでは屋根材別に葺き替え工事をするタイミングについてご紹介していきます。
スレート屋根の場合
近年、建築業界で主流となっている屋根材です。
スレートは薄い板状をしているため、非常に軽量で、耐震性能が高い屋根として人気があります。
しかしその薄さから自然災害に破損してしまう可能性が高く、台風や地震ごには念入りにチェックする必要があります。
スレート屋根の履き替えのタイミングは以下のようになっています。
屋根の表面にカビやコケが…
スレート屋根は表面に防水加工など様々な機能を担っています。
この塗装は10年ほどで再塗装が必要になってくるのです。
屋根の表面にカビやコケのようなものがある場合、塗装の効果が完全に切れているという証拠です。当然、防水機能もなくなっています。
本来はこうなる前に再塗装が必要です。
屋根の状況をみて劣化が進んでいるようであれば、再塗装ではなく履き替え工事が必要になってきます。
ヒビが入っている
スレート屋根は台風などの影響でヒビが入ったり、割れてしまったりすることがあります。
ごく一部のあれば部分的な修理で補うことができますが、広い範囲にヒビが入っている場合は葺き替えのタイミングと考えましょう。
瓦屋根の場合
日本国内で古くから利用されている瓦屋根です。
瓦は非常に耐久性が高いという特徴があるため、メンテナンスをしなくてもいいと思っている方が非常に多いです。
瓦屋根には漆喰などの副材が使われていて、これらは瓦ほど耐久性がありません。
つまり瓦屋根でも定期的なメンテナンスが必要なのです。
瓦屋根の履き替えのタイミングは以下のとおりです。
瓦が割れている、ズレている
瓦は非常に耐久性が高い屋根材ですが、台風などで飛来物が衝突したりすると割れてしまうこともあるのです。
また地震で瓦がズレてしまう可能性も高いので注意しましょう。
屋根材の割れやズレが数枚程度であれば部分的な修復で構いませんが、屋根全体に割れがあったり、大幅に瓦がズレている…などといった場合は葺き替えのタイミングです。
漆喰の剥がれ
漆喰は一般的に10年程度でひび割れや脱落が目立つようになり塗り替えが必要です。
この時、瓦の状態に問題がなければ、漆喰の修復だけで問題はありませんが瓦にもヒビが入っている場合には葺き替えがオススメです。
金属屋根の場合
ガルバリウム鋼板などサビに強く屋根材の登場もあり、近年では金属屋根が非常に人気です。
耐震のことを考えて、屋根瓦から金属屋根に葺き替える方も多くなってきています。
そんな人気のある金属屋根の履き替えのタイミングは以下のようになっています。
屋根がサビている
表面に施された塗装の効果が切れています。屋根の状態によっては再塗装やカバー工事でもOKです。
しかし雨漏りがすでに起こっている場合は、下地にまで水が浸透している可能性があるので、葺き替え工事をした方が安心でしょう。
穴が開いてしまっている
穴あき(孔食:こうしょく)が見られる場合は、再塗装では修復が不可能です。この場合は、下地まで劣化している可能性が高いので履き替え工事が必要になってきます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は屋根の葺き替え工事のタイミングについてお話してきました。
葺き替え工事というものは、住宅リフォームの中でも高額な部類に入る工事になります。できるだけやりたくない…と考えてしまうのも無理はないでしょう。
しかし屋根というものは、特に大きなダメージがない状態でも徐々に劣化が進んでいるもので、いつかは葺き替え工事が必要になってくるものだと考えておかなけらばいけません。
劣化したまま放置してしまうと、雨漏りを招いてしまったり、最悪の場合建物全体の建て替えが必要になることも…。
そうならない為にも普段から定期的に屋根の点検をし最適なタイミングで屋根の修理を進めていきましょう!