日本でダントツ人気の外壁材「サイディング」とは?
現在の日本でもっとも普及している外壁材が「サイディング」です。サイディングは英語で「siding」と記し、建築用の「羽目板」のことを指します。
今回は日本でダントツ人気の外壁材、サイディングの特徴やメンテナンス方法を紹介します。
サイディングは乾式工法で用いられる仕上げ材の一種
外壁の仕上げ方法には、「湿式工法」と「乾式工法」の2種類があります。
湿式工法は、モルタルや漆喰など、材料に水を含んでいる材料で壁を仕上げる工法を指します。現場で材料と水を練り合わせ、コテなどを用いて壁に塗りつけて仕上げていく工法です。
対して乾式は、工場などで製造された、乾いた壁材を使って仕上げる工法のことです。パネルのような壁材を、壁に張り付けた下材に引っかけたりして施工します。乾式の代表的な壁材が、サイディングなのです。
サイディングの特徴
サイディングは職人がコテなどで仕上げる塗り壁とは違い、パネルを張り付けていくだけなので、施工に手間がかかりません。材料自体も工場で大量生産するため、塗り壁で仕上げるよりも安価で済みます。
また塗り壁は、職人の技量によって仕上がりが大きく左右されてしまいますが、サイディングは工業製品であるため品質が安定していることもメリットです。
サイディングは質感や色、模様などの種類も豊富で、好みのものを選べます。モノトーンのものから木目調のもの、タイルやレンガを模したものまであり、バリエーションが豊かです。家の外観にあわせて選ぶ楽しみがあるのも、サイディングの特徴です。
サイディングの耐久性とメンテナンス方法
サイディングには、窯業系、金属系、木質家、樹脂系と4つのタイプがありますが、日本でもっとも使用されているのは窯業系サイディングです。
窯業系は、セメント質と繊維質で作られているため、素材そのものには防水性はありません。窯業系サイディングの防水性を保っているのは、表面に塗られている塗装です。そのため塗装が劣化してくると防水性が落ち、サイディングは急速に劣化していきます。
一般的にはサイディングの塗膜の寿命は7〜8年といわれており、このぐらいの期間を目安に塗装メンテナンスを行わないと、サイディング自体の交換時期が早まります。一般的には塗装メンテナンスをしていても、25〜30年で張り替えが必要になるとされていますが、塗装メンテナンスを怠った場合には、寿命はもっと短くなるでしょう。
サイディングを長持ちさせるには定期的に再塗装しよう
サイディングを少しでも長持ちさせたい場合には、表面の防水機能が落ちないように、定期的に表面塗装の塗り直しをすることが必須です。
サイディングを採用した家が築後7〜8年になる、または前回の塗り替えから同じぐらい経過している場合には、専門業者に点検をしてもらいましょう。塗り替え時期は環境によって早まる場合もあるため、早め早めのメンテナンスをおすすめします。