スレート屋根が雨漏りする5つの原因とは?
スレート屋根は、下に防水シートが張られているため、なかなか雨漏りするものではありません。それなのに雨漏りが発生しているということは、防水シートやその下の野地板まで傷んでしまっている可能性が高くなります。
今回はスレート屋根が雨漏りする原因を、5つ紹介します。原因を知ることで、雨漏りが発生する前に異常に気づけるようにしておきましょう。
クギのずれやサビ
スレート屋根は、スレートを1枚1枚固定するために、クギを使用しています。スレートをしっかり固定するためには、下地まで貫通させる必要があります。
そのためクギ穴が広がってしまったり、サビてしまったりした場合には、下地まで雨水が浸入してしまうのです。
棟板金(むねばんきん)の破損
屋根の頂上部分に被せる金属の部材を、棟板金といいます。雨風の影響をもっとも受ける場所なので、破損しやすい部分です。
台風などの強風であおられてクギが緩んだりズレたりしてしまうと、そこから雨水が浸入し、雨漏りが発生してしまいます。
スレートの隙間が埋められている
スレート屋根は、大雨が降ったときなどは、重なり部分に水が入り込み、排出する仕様になっています。そのため重なり部分の隙間がふさがっていると、入り込んだ水が出られなくなり、雨漏りの原因になります。
知識のない塗装業者などに任せると、隙間をきちんと確保する「縁切り」をしてもらえない可能性があるため気をつけましょう。
コーキングが劣化している
屋根工事をするときには、つなぎ目部分をゴムのようなコーキング材でふさいでいます。しかしコーキング材は、長く紫外線に当たることや経年によって劣化し、ヒビ割れが発生してしまいます。ヒビ割れて隙間がすくことにより、雨漏りの原因になるのです。
谷樋(たにどい)の不具合
屋根と屋根が合わさる谷になっている部分には、谷樋と呼ばれる雨樋(あまどい)がつけられています。谷樋は雨水が集まって流れるため、傷みやすく劣化が進みやすい部分です。谷樋に破損や劣化がみられる場合には、早めに交換するようにしましょう。
塗装が劣化している
スレート屋根に塗られている塗装は、10年ほどで劣化してしまいます。塗装の効果がなくなってきても、屋根には防水シートが張られているためすぐに雨漏りにはつながりません。
しかし放置していると、スレート自体の劣化も進み、割れや欠けが発生します。スレートが屋根を守れなくなると、やがて防水シートも劣化して、雨漏りに発展してしまうのです。
スレート屋根は補修よりもメンテナンスを重視しよう
スレート屋根は、劣化が始まり、雨漏りまで発生するようになると、補修自体が難しくなります。最悪のケースでは、屋根の葺き替えが必要になることも考えられます。
スレート屋根は、早めに異常を見つけて補修することが大切ですが、それよりも定期的にメンテナンスをするほうが、長持ちさせることにつながります。異常が起こってから対処するのではなく、異常が発生する前に、定期塗装とあわせてメンテナンスを実施することをおすすめします。